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刑事告訴の困難化 その2 

私は検察官として、自ら告訴を受理したり、自分で新たな事件を立件したり(独自捜査と言います)、告訴受理に代えて告訴調書を作るなどしていたので、どの程度の証拠があれば警察・検察が告訴を受理するかの見極めができ、告訴は得意です。弁護士として、過去に、告訴が受理されない方が例外的です。                                                                                                                                        しかしながら、近年、捜査機関が捜査に過度に自己抑制的、消極的になり、被害者側が十分な証拠を揃えなければ、告訴を受理しない傾向が顕著となっていることを身を持って経験しています。私でさえ、告訴受理までに、相当の時間と労力を強いられている実情です。 その原因は、直接、複数の検察官・警察官から聞いたことがあるのですが、近年の刑事裁判における無罪事件の増加と、特に関西の場合、大阪地検特捜部の不祥事による刑事裁判所の捜査機関への信頼の低下です。そのためと思いますが、大阪府警は、自己抑制、消極性が際立っています。                                                        被害者は自力で捜査できないから告訴や被害申告をし、捜査機関に捜査と処罰を求めるのに、その契機となる告訴を受理して貰うのに、十分な証拠を自力で揃える必要があるというのは、本末転倒しており、私は、いずれ、社会問題化すると考えています。                                                                                          私は、以上のような状況下で告訴を受理して貰うため、次のような工夫をしています。 詐欺事件の故意のように、告訴の受理・不受理のポイントについて、極力、客観性のある証拠を揃える(多大な労力と工夫を要し、不可能な場合も多いのですが)。 医療事故のように、専門家の意見が決め手になる事件では、複数の意見書を用意する(よく用意できたと、警察官が驚くことがあります)。 告訴より先に民事訴訟で勝訴してしまい、その判決を証拠とする(逆に、刑事処分を民事に利用したいと考え、告訴に期待する向きがありますが、告訴しなくても捜査が開始されて起訴されるような、証拠がかなり十分な事件でなければ通用しません)。
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